夜空は嘘をつかない

難しいことは後回し

イチブンノニな推したちと、ロクブンノキュウツアー

※ただの覚書ですが内容が内容なので精神的危機を感じたら遠慮なくブラウザバックしてください

 

 

これまでのツアーはそれぞれ1公演のみ足を運んできた私が今回のツアーで計5公演も行くことになったのは、自分が旅好きであることに気づいたのと、6人でも変わらず応援する気持ちを伝えたいのと。メンバーの卒業を経ても自分が彼らを好きでいられるのか、正直自信がなかったから。正確に言えば自分でも自分の心情がよくわからないままチケットを取っていたのだけれど今になって自分の感情分解をすればそういう理由だったのだと思う。

実際とても楽しかった。本当に令和の時代かと思わず疑ってしまうようなレア演目も多々あり、声出しは本当に体力勝負だったけどその熱量のぶつけ合いが楽しくて仕方がなくて、彼ら6人が9人を全力で背負っていることもひしひしと感じた。6人のツアーだったけど、間違いなく9人のライブだった。活休メンバーのオタクをも置いていかない彼らの愛が込められていたように思う。ひたすらに楽しかった。毎公演異なった感情に気づかされて受け止めることができた。

私の場合は推し2人のうち1人は活動休止で進退未定、もう1人はツアーに参加し来年以降も活動を続けることが決まっているというニブンノイチの状態だった。ツアーに足を運びながら、またそれに至る日々の暮らしの中で、彼ら2人のことを考える毎日だった。公演前の特典会で言葉を交わしては推しと話す空間の居心地の良さが更に深まって、その一方でアイドルを続けるのかどうなのか勝手に悶々としては迂闊な言葉をかけられず手紙も特に送れないまま。ステージ上にいるのはニブンノイチであれど自分の中では常にイチブンノ二だった。楽しいけど苦しいし、早く知りたいけど永遠に知らないままでいたいし。

 

発表を受けて最初に感じた正直な気持ちは絶望でも悲嘆でもなく、ああそうかという納得に近いものだった。完全な納得ではないけれど。そして推しがその日に行った配信を見て気づいたのは、「健康でいようね」「自分の選択をしてください」と今年2月の特典会で交わした約束をどちらも守ってもらえたということだった。悲嘆に暮れているわけでもないのに何故だろうか涙は止まらず、それでも画面の向こうの推しが少しすっきりした表情をしている(ように私には見えた)ものだから、悲しくはならなかった。この人がどれだけグループが好きか、オタクが好きか、どんなアイドル像を抱いているかなんとなくわかっていたし、それでも彼がきちんと自分の人生を選ぶことができたということ。よかったな、ありがとうと勝手ながら思ったのだ。

6月にひとつ歳を重ねたこともあり最近自分の人生についてひとり思い悩む日々だった。自分が今している仕事、恐らく生涯続けることはないだろうなと前々から思っていて、では他にやりたい仕事があるのかと問われれば押し黙るしかないけれど。”今している仕事をいつか辞める想定が自分のなかにある”という意味では、もしかしたら推しも近いところにあるのかもしれない。アイドルと一般職では重さがきっと違えど、そういうことなのかなと思えてしまった。

 

推しそれぞれと初めてお話してから今年末で4年を迎えるわけだが、この4年間交わした言葉や共有した時間、向けてもらったまなざしが少しずつ私のことを作り上げていって、私自身も自分の人生の選択ができるようになったと最近になって気が付いた。具体的にやりたい仕事などを挙げられるわけではないけれど、自分の幸せのために自分を守りたいという思いが強く確かに形成された。恐れ多いながら推しに「自分の軸があるよね」と褒めてもらったことがあるけれど、それを見つけ出してくれたのは間違いなく彼らなのだ。愛を持って接してくれて見つけ出してもらったその軸を私はこれからの人生ずっと大切にしたいし、これがあればたとえ彼らを追う日々が幕を下ろしたとしても自分の人生を自分の為に選んでいけるなと考えるようになった。

 

彼が彼であることはこれからも続くみたいだし、まだまだステージに立ち続ける彼もいる。私の中ではこれから先もイチブンノ二であることを確信した2ヶ月だった。

さあ夏が来る。9人勢揃いして輝く彼らを目に焼き付けたい。個人的には綺麗な思い出として仕舞うために会いに行くのではなく、その時々で得る感情をありのまま受け止めて、不格好でもいいから精一杯私でいたい。もちろん愛を伝えることは忘れずに。

今年も楽しい夏になりそうだ。