夜空は嘘をつかない

難しいことは後回し

見失わずトゥルーエンドまで

 

 

 

 書いたはいいけどあまり人に見せられたものじゃないかなと思って大部分を削ろうかとかなり悩んだのですが、削ってしまうと曖昧になってしまう気がしたのでこのまま残しておくことにしました。支離滅裂な気もするけどまあ、許してください。

 

 

 

 

 

個人的な話だが、この情勢において全国の学生と比べれば置かれている状況が相対的に恵まれていた。ネットやテレビで大学に満足に通えない学生の声を何度も目にして、”恵まれている”自分は文句も何も言ってはいけないと思ってしまうことが多かった。

この1年余り、学生さんは若い人はかわいそうと言われ続けると同時に、学生だからしょうがないねと言われ縛られるようなことも少なくなかった。そうだよね、しょうがないよねと認めてしまうのがある意味正しいし楽なんだろうけど、そうやって押し付けられたすべてが「学生だから」の一言で鵜呑みにできることばかりではなかった。見え隠れする理不尽に苦しんだ。苦しかった。

 

 

それでも私は私を続けなきゃいけなかった。私を続けるために、私を確からしくするために、どうしても彼らの大舞台を観に行きたかった。数か月前から楽しみにしていて、学生としての自分が4月になってどうなっているのかもわからなくて、未来に何ひとつ保証はなかった。行けるという未来を信じてその未来を信じることで私は自分自身の未来もまるごと信じたかった。グループのカウントダウンに乗っかって自分もちょっとしたカウントダウンをしていたのも、ある種の賭けだった。100日でなくとも、1か月先のライブにさえ行けるかわからなくてもどかしかった。先が見えなさ過ぎてFC1次で申し込む勇気がなかった。行きたいという気持ちだけで行動できない自分ではもう純粋な子供ではなくて、自分の立場を冷静に鑑みていつでもそれに従っていられるほど理性的な大人でもなかった。どちらにもなれなくて、ただでさえ苦しいのに優等生のふりをし続けようとする自分がとてつもなく嫌だった。優等生でいたって結局誰も守っても救ってもくれないのに、そういようとする自分が大嫌いだった。このどうすることもできない感情のすべてがくすぶり続けているのに、言葉は呪いにも刃にもなりうると身を持って知っている私はそれを怒りとしてどこかにぶつけることができなかった。結果として自分を呪うしかなかった。まだ学生であるとはいえこういう立場なのに、こういう状況なのに、行くことを辞めるという選択も残っているのに、観に行こうとしている自分は正しくないのだと思うことにした。でもこの思考を言葉にするのも正しくないと思って、心の中でひとり抱え込んでおくことにした。「楽しむと決めたからには対策は怠らない」と言葉にしてそのように行動していてもこの思考は消えてくれなかった。呪ってしまったから。でも私は呪う以外にどうすればいいかわからないから呪うしかなくて、どうすることもできない感情と思考の上をぐるぐると延々とループするだけだった。

 

 

 

 

これらは白服さんの言う「しがらみ」「後ろめたさ」に集約されるのだと思う。白服さんがそう言葉にしたときストンと心の中に落ちてきた。そうか、そうだったのか。

 直視してはいけないような気がして言葉にしないように見ないふりを続けてできるだけ穏便に済ませようとしてきた。だけど本当は、私はずっと、しがらみや後ろめたさを抱えていて、見え隠れする理不尽に怒りたかった。

 

 

 白服さんの言葉を聞いて、安心した。嬉しかった。守って救ってくれる人がいた。

 自分が抱えていたすべてを肯定してもらえたような気がした。

 

 

 

 

めせもあの好きなところはたくさんあるけれど、個人の、そしてグループとしての未来や感情の話をするときに、嘘偽りがないところが好きだ。まっすぐで心に響くパフォーマンスが好きだ。

幕張公演は本当にセトリ、構成、演出といったすべてが最高で彼らは紛れもなくスーパーアイドルだった。コロナ禍においてこんなライブをしてくれただけでも私にとっては救いだった。それなのに、それだけじゃなくて、あの挨拶。

私の未来はまだちゃんと見えない。次に現場に行けるのはいつだろうか、もう行けないかもしれないと不安になることもある。ここから先も理不尽に苦しむかもしれないと思うと、怖い。

だけど私は信じることにした。大丈夫、また絶対に会える。私の未来にはめせもあが一緒にいてくれると。

選択も決断も未来も大切にしてくれてありがとう。アイドルでいてくれて本当にありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どちらかと言えばゲームに疎い私は、公演タイトルを目にしてまずは検索アプリをタップした。強くてニューゲームってなんだ?

RPGなどにおいてゲームクリアした状態のセーブデータを引き継ぎ、また最初からゲームを始めること。なるほど。強かだなあと思った。

ちょっと気になったのでエンドの種類についても後から調べてみた。ハッピーエンド、バッドエンド、メリーバッドエンドまでは知っていたのだが、グッドエンドとは物語の目的達成を、トゥルーエンドは製作者が意図したあるべき終わりを指しているそうだ。

 

 

 

 

彼らのゲームはまだまだ続く。強くてニューゲームを選び、Continueしたから。

ゲームマスターは意地悪な神様かもしれないし、その終わりが愛のハッピーエンドかはわからない。それでも私は彼らのたどり着く先が最高のトゥルーエンドであってほしいと思う。

 繰り返したニューゲームも、強制ログアウトも、コンテニューも、全てはトゥルーエンドにたどり着くためだと信じたい。

 

 

 

そら